2017/2/12 奈良県選手権社会人代表決定戦決勝 ディアブロッサ奈良対大和クラブ

D奈良0-0(0-0、0-0、0-0、PK3-1)大和(@奈良県フットボールセンター)

 

試合は一進一退の展開。サイドから崩しに行くD奈良に対し、大和は奪ってからその裏を早めに突いてゴールを狙う。両チームともチャンスはあるがD奈良は最後の局面に行くまでに潰される状況、一方の大和は大事な場面でプレーに精度を欠きフィニッシュまで至らない。そのまま0-0で前半終了。

 

後半も似たような展開が続くが、D奈良がFWにポストの出来る布施を投入したあたりから中央からの攻めも見せ始める。しかしゴール前のでの細かいパスが繋がらず逆にカウンターを受ける場面も。大和も切り替えの速さを生かしてゴール前に迫るがゴールには至らず。結局後半も0-0。更に延長も0-0のまま試合はPK戦へ。

 

ここで全員決めたD奈良に対し、大和は延長の最後に交代で入ったD奈良GK菊谷に1本止められ、更に2人が外して万事休す。D奈良がPK戦までもつれ込んだ試合に勝ち社会人代表として奈良県選手権本戦に駒を進めた。

 

今季初めての試合となったD奈良、府県決勝からこの大会のトーナメントとずっと戦いが続いていた大和。その試合勘や調整の面で大和の方が上回っていた。ただ、ここで決定的な形になると感じた場面でパスの精度が伴わずにふいにした事が何度もあったのも事実。こういう精度の差こそがカテゴリの差と言えるのかもしれない。ある意味D奈良は助けられた部分も多かった。とはいえ、結果が最優先とも言えるトーナメントで土俵を割らなかった事が何よりも大きかった試合といえよう。

 

2017/1/22 関西リーグ入れ替え戦 関学クラブ対関大クラブ2010

関大ク3-2(2-1)関学ク(@フレスカ第2グラウンド)

 

寒さに加え暴風と雨という厳しいコンディションの中となったこの試合、先制点は関大クが奪う。14分、左サイドの裏を抜けて折り返しに平井が合わせる。風上になる関大クはなおも猛攻を繰り広げるも、逆に43分に関学クのセットプレーからゴール前で選手を倒してPKを献上し、1-1に追いつかれる。しかし前半終了間際、関大クは高い位置でボールを奪い右サイドのクロスから石黒が押し込み良い時間で2-1と突き放して前半終了。

 

後半10分、関大クは相手のクリアミスを拾って西口が追加点となる3点目を奪う。3-1で関大クの優位は広がったが、エンドが変わって風上と風下が入れ替わった効果が
徐々にピッチに現れ始め、関学クの反撃がここから始まる。20分にはFKから最後は下村が押し込み1点差に追いつくと、更に追いかけるべく前線へボールを送る関学クとそれを跳ね返す関大クという展開。しかし次の1点は生まれずそのまま関大クが3-2で逃げ切り勝利。関大クの関西2部昇格が決まると同時に、関学クの兵庫県リーグへの降格が決定した。

 

結論から言えば試合間隔の差が勝負の明暗を分けた大きな要因になった試合と感じている。関学の失点についてだが、1点目は関大クが府県決勝の決勝で何度も見せていた形。これを封じる手立てを本来なら準備しておかねばならなかったはず。しかし、立ち上がりの関学クは関大クの攻めに対しての注意が不足していた。更に2、3点目はいずれも致命的なゾーンでのミスから。もう少し試合間隔が短く、試合に対する緊張感が続いていればと思う面は否めなかった。

 

逆に言えば関大クはその関学クのミスを確実に点に結びつけたとも言える。この辺も直前まで厳しい試合を続けていたことがプラスに働いた部分は大いにあったのではないだろうか。

 

2017/1/8 関西府県リーグ決勝大会 決勝 FC EASY02対関大クラブ2010

EASY1-1(1-1、PK5-4)関大ク(@ヤンマースタジアム長居

 

開始早々不安定なEASYのDFラインをに対し関大クは左サイドの裏を何度か抜けてチャンスを作る。しかし先制はEASY。8分にフリーキックから小林が押し込んでゴールを奪う。返す刀で18分に関大クも左から仕掛けたところをエリア内で倒されPK奪取。これを中村がきっちり決めて1-1の同点。そのまま前半は1-1で折り返し。

 

後半に入っても攻める関大クにカウンターで合わせるEASYの図式。EASYは何度かピンチを招くも、この日はGK清水が好調で何度となく決定的な場面を防ぐ活躍もありスコアは動かない。結局後半を1-1のままで終え試合はPK戦へ。先にリードするも、5人目を外して追い付かれたEASYだったが関大クの6人目を清水が止めてEASYが府県決勝の優勝と来年の関西2部昇格を決めた。

 

PKについてはGKの出来の差がそのまま結果に出たという印象。それを除けば、EASYの方が自分たちの良さと悪さを把握して出来ることをしっかりやりきった試合だったと感じている。全社1回戦の決勝点もCKとFKの違いはあれど得点はセットプレーから。橘の正確なプレースキックを得点源にするという意識はチームで共有されていたように思われる。また、苦しい時間帯も人数をかけてしっかり守ることは徹底出来ていた。全社で得た経験は確実にこの試合にも反映されていたと思わせる戦いぶりといえよう。

 

関大クとしては決定機の数は多かっただけに、90分で仕留めたかったというのが本音だったのではなかろうか。ただ、そのために後半もう一押しする為の運動量と選手層は
足りなかったのかなとも感じている。その意味ではPK戦になった時点で勝負は見えていたのかもしれない。

 

2016/12/17 The KSL Cup 決勝 阪南大クラブ対AS. Laranja Kyoto

阪南大ク1-1(1-0、PK4-3)ラランジャ(@キンチョウスタジアム

前半5分にいきなり阪南大クは中央からの攻めを生かして最後は三木が決めて先制する。そのまま試合は阪南大クが主導権を握る展開。前線がスピードのあるドリブルを
絡めながらサイドを突いて何度もチャンスを生み出していく。ラランジャは中尾を中心とした守りからカウンターとなるがなかなか突破口が見出せない。

 

後半に入っても大きな流れは変わらないまま時間は流れていく。このまま逃げ切りが濃厚となった後半ロスタイム、事件は起こる。最後にGKを替えようとする阪南大ク、その交代選手が待機中に吉森が2枚目のイエローで退場となる。それでもGKを交代させたのだが、直後のセットプレーでラランジャ辻元に押し込まれ、同点に追い付かれることとなった。

 

試合は1-1でPK戦へ突入。ラランジャはGK辰巳が1本止めたものの、その後2本枠を外してしまい結果は4-3で阪南大クが勝利。カップ戦優勝を決めた。

 

この試合についてはロスタイムからの一連の流れについて少し触れておきたい。正直この交代にどのような意図があったかについては自分には分からない。ただ、1点差のあのタイミングでGKを替えるというのはどう考えてもやってはいけない事だったと考える。それはもし直後のセットプレーを凌いでいたとしてもだ。

 

実際のところPK戦において阪南大クGK小川の状態は明らかに悪かった。特に4本目の甘いコースのボールを同じ方向に飛んでいたにもかかわらず為す術無く逃した時には、枠にさえ入れれば大丈夫とすら思えていた。恐らくGK辰巳は小川の状態に気付いていたのだろう。1本止めた時に必要以上に盛り上げ小川にプレッシャーをかけて優位にPK戦を進めようと試みようとしていたのは印象的であった。しかしラランジャのキッカーはこの好機を生かせなかった。気付かなかったのか、気付いていたがそれでもミスをしてしまったのか。真相は分からないが、個人的には悔やまれるPK戦だと感じた一戦であった。

 

2016/12/17 The KSL Cup 3位決定戦 レイジェンド滋賀対アイン食品(株)サッカー部

滋賀0-0(0-0、PK5-4)アイン(@キンチョウスタジアム

 

前半はアインのペース。中盤から前線へ縦に早くボールを出していくと滋賀のバックラインは十分な対応が出来ないままピンチを招いてしまう。一方攻撃でもサイドから簡単に中央に入れてはアインの守備陣にあっさり跳ね返されてしまい効果無し。それでもなんとか無失点で凌いでいく滋賀。さらに双方セットプレーで惜しい場面があったが、ここも両者決めきれず前半終了。

 

後半に入ってから徐々に脚が止まってきたアインに対し、滋賀は持ち前の細かい繋ぎが
少しずつ戻ってくる。すると試合のペースは一気に滋賀に傾いていく。しかしながら両チームともゴールまでは奪えず後半も0-0のまま試合終了。PK戦に突入する。PK戦は1本決められなかったアインに対し、滋賀は5本全てを決めて3位を獲得した。

 

アインは典型的な前半決める時に決められなかったことが悔やまれる試合。特に吉川、泉、濱崎と前線が滋賀のバックラインを切り裂く縦の攻撃はどちらが1部か分からないという印象すら与えていた。しかし、後半に入り完全にガス欠してしまったのは色々な事情があっただろうとはいえ残念なところ。前半リードで折り返していたらどうだっただろうか。

 

一方の滋賀はバックラインの編成で苦しんでいた様子が見てとれた。相手の失速に助けられた感はあったがこの点は来期に向けての課題かもしれない。また、前半上手くいかない場面での単調な攻撃も少し気がかりだったが後半に入って持ち直したところは流石と言ったところか。余談になるが、PKを最後に決めた石橋はこの試合を最後に
長年戦ってきた滋賀を去ることになったと後に知った。そう思うとあの1本は感慨深いPKだったなと思ってしまうのだ。

 

箱根予想2017。

今年も恒例のやつです。

1:青山学院

2:早稲田

3:山梨学院

4:駒沢

5:東洋

6:中央学院

7:日体大

8:東海

9:大東文化

ー:関東学生連合

10:國學院

ーーーーシードここまでーーーー

11:拓殖

12:順天堂

13:帝京

14:明治

15:日大

16:法政

17:神奈川

18:上武

19:創価

20:国士舘

 

とりあえずこんな感じで。

 

2016/11/27 全国地域サッカーCL決勝ラウンド 三菱水島FC対FC今治

今治3-0(0-0)水島(@ゼットエーオリプリスタジアム

 

これまで通り引いて守ってくる水島の守りに対して、今治は左右にボールを振り回し水島守備陣の疲弊を狙いつつ何度もゴール前に迫る。また、水島が2列目でボールを持つとすぐに今治はプレスをかけるので、水島は前線へのボールをバックラインからしか供給出来ず、精度を欠いたボールでは高瀬、宮澤の2人も有効に攻めを構築できない状況に。今治は選手を入れ替えた事もあってか最後の部分を崩しきるまでのは到らず0-0で前半終了。

 

後半今治は桑島、岡山を投入し、更に攻撃の手を緩めず進めると、水島が少し攻めに出たところからのショートカウンターで、前を向いた桑島を追い越した岡山へのスルーパスが通り、折り返しに最後は長尾が押し込み。遂に水島の守備をこじ開ける。あとは74分に中野からのロングボールをヘッドで上村が合わせ2点目、更に80分、中野から上村へのスルーパスを繋ぎ、水谷がシュート、跳ね返りを長尾が押し込み3-0。最後まで試合を支配し続けた今治は水島をシュート2本に抑え、3-0の完封ゲームで全国地域チャンピオンズリーグ優勝を勝ち取った。

 

試合としては今治の完勝。前半が0-0で終わったのも決して攻めあぐねていた訳ではなく、90分でゆっくり仕留めれば良いと余裕を持ってやっていただけのこと。守備でもプレスに行くポイントをチーム全体で意思統一して定め、カウンターの精度を下げ余裕を持って守備を構築していた。また、メンバーを入れ替えた事で個の打開の部分で見劣りする部分はあったものの戦術遂行に関する意識はしっかりと出来ており、全体を通して優勝に相応しい試合内容を見せた3日間であったといえよう。

 

水島としては、できる事を封じられたことと、全体としてのコンディションが下がりきっていたように見えたのが全て。それでも最後まで守備の集中を切らす事は無かった。全社から数えて11試合、こちらもここに来るに相応しいサッカーを見せてくれたと言えるだろう。