2014/1/18 関西リーグ入れ替え戦 B.S.C HIRA対FC TIAMO

ティアモ 3-1(2-1) HIRA

 

この試合を迎えるにあたって、ティアモの問題は昨年の府県決勝の準決勝獨協蹴鞠団戦で見せた、学生を相手にした時の後半の運動量。それに対してHIRAの問題は急遽の入れ替え戦で事前準備がどこまで出来ていたかという点にあると考えていた。

 

この問題点を結果として克服したのはティアモの方であった。後半のことを考えると前半、しかも早い時間帯にリードを奪う必要があるのだが、府県決勝を通じて主軸としてきた縦の単純な突破、そしてセットプレーとほぼ理想的な形で2点を奪うことに成功する。HIRAはティアモの縦の攻撃に対し中途半端なライン取りで、裏に抜けられた時GKもDFも対応出来ないスペースを与えてしまっていた。府県決勝でティアモと相対したルネスや龍野が上手くラインを統率してただけに、その差は目立ったものとなっていた。

 

それでも前半終盤にティアモの足が止まりCBの寄せが甘くなると、HIRAは縦に細かく繋いで抜け出し1点を返す。HIRAにとっては後半に大きな1点になるかと思いきや、そう簡単にはいかないところがサッカーの難しいところ。後半に入ってHIRAは攻勢に出たいところなのだが、折角の運動量の差を上手く活かせない。守備については前から仕掛けて潰しに行く訳でも無く、中盤で数的優位を作るべく囲い込む動きをする訳でも無い状況が続く。攻める方でも一発勝負を意識してなのか本来の細かい繋ぎを十分に出来ないまま、縦一本のロングボールで単純に攻めてしまう。こうなるとティアモは来たボールをしっかり跳ね返して陣地を奪って時間を上手く使う。そしてティアモが追加点を奪うことが出来た時点で勝負は決した。

 

全体を通して見ると、ティアモがプラン通りに先行し逃げ切った試合。その内容を改めて振り返ると、府県決勝からの延長で進んで来られたティアモと、シーズンが終わったはずの所に急遽入れ替え戦に挑むこととなったHIRAとの試合勘というか、試合への準備の差が出た試合だったのではと考えるのである。