2014/6/14 関西サッカーリーグ第8節 奈良クラブ対バンディオンセ加古川

奈良C0-0(0-0)加古川(@鴻ノ池陸上競技場

 

試合開始から後半25分まではほぼ同じような展開。奈良Cはサイドへの縦のボールを使って深く入り込み、高い位置でボールを保持して攻める。そして手が詰まれば右サイドバック野本の上がりからアーリークロスを放り込む。これを加古川はしっかりと中盤とDFの2本のラインを崩さず引いて対応する。その他ではセットプレーで大外に一枚余らせた選手からの折り返しのボールで何度かチャンスを見せていたがこれも得点には結びつかず。

 

対して加古川はひとたびボールを奪えば前線で構える森脇、新保へ素早くボールを送り込みこの2人の突破力を活かそうとする。これに対して奈良CはCB三浦、伊澤とボランチ志水の3枚が中央を固めこの攻撃を食い止めようと試みるが止めきれない場面も。シュート数こそ奈良Cの方が多かったものの、決定機の数はそこまで差は無かったのは2人の突破力が機能していたからであろう。

 

この展開も奈良Cが後半26分、予定通りと言わんばかりにFW岡山を投入したことで一変。奈良Cの岡山を狙ったシンプルな放り込みがひたすら繰り返される。あとは岡山が落としたところを馬場や小野といった中盤の選手が拾い、シュートが入ればそのまま逃げ切るという算段だろう。しかし加古川は制空権を握られるもGK日野を中心に粘り強い守備でゴールを割らせず。加古川も後半36分にこの日はベンチスタートであったエース堂柿を投入し、一発のカウンターを狙いに行くも不発。結局0-0のままで試合は終了。お互い勝ち点1を分け合う結果となった。

 

奈良Cは先述の通りのサッカーでほぼ今年の戦い方が固まってきた印象。サイドで勝てれば深く入ってからサイドバックの上がりを待って手厚く攻める。手が詰まればセットプレーと最後のパワープレーで点を奪う。そしてこのサッカーに嵌まる選手を選んでいった結果が現在のメンバーなのかなというところも感じられた。結果としては勝ち点3を取れなかったという感じの方が強いであろう。プラン通りの戦い方は出来たとは思うが最後の詰めを欠いてしまった。

 

加古川は以前からの引いてブロックを作ってからのカウンター一本は変わらないが、この日はスピードのある堂柿を中心とした攻めではなく、キープ力のある新保と力強い突破力を持つ森脇の2枚で攻める形を試していた。個人的には得点こそなかったものの、攻撃のオプションとしては十分機能していた印象はある。欲を言えば勝ち点3が欲しかったであろうが、収穫はあった試合だったのではと感じている。