2014/8/3 JFLセカンドステージ第3節 FCマルヤス岡崎対MIOびわこ滋賀

MIO3-1(0-0)マルヤス(@名古屋港サッカー場)

 

前半からペースはMIOが握る。中盤の底の位置に構える濱岡から長短織り交ぜたパスを合図に両サイドからテンポ良く繋いでマルヤスゴール前に迫る。特に右サイドはSBの吉崎が積極的に上がって前線の松永と絡み崩しにかかる。対するマルヤスは左SBを前半で香川から若山へと入れ替えるなどの策に出るが、なかなかMIOの攻勢を抑えきれず幾度となくCKを与えるなど前に出る機会を作り出せない。そんな中でも前半を0-0で凌ぎ切ることには成功した。

 

ここで後半マルヤスに策があるのかが見所ではあったが、特に何か変わることもなくMIOの構成は続く。61分に右サイドやや遠目のセットプレーのボールがファーサイド深いところに抜けて来た選手にぴったりと合うと、グラウンダーの折り返しに中央で待っていた岡本が合わせMIOが先制する。さらに71分、今度は右サイド深い位置、マルヤスDFのハンドで得たFKから斎藤が頭で合わせ2-0と突き放す。

 

このまま逃げ切りを図ろうとするMIOだが、残り10分を切ったあたりから運動量が一気に落ち、逆にマルヤスの前線の縦の動きについていけなくなってくる。マルヤスはそこから前線のにボールを送り込み攻めるも、アディショナルタイムに右サイドの裏を突いた際に中に入って来た選手が倒されて得たPKを日下が決め1点差に詰め寄ったところで時間切れ。MIOが2-1で逃げ切った。

 

マルヤスは80分近くまで全く良い所が無い状況であった。築館、平野のFW陣の縦のスピードは宇野を中心としたMIOの守備陣に対応され機能せず。守備陣も中盤でボールを持たれ、更にサイドを支配されては中央でなんとか止めるのが精一杯。それでも最後MIOの運動量が落ちてきた所での攻撃は迫力はあったが、それも実際には手遅れとなってしまった。最終的には、もう少し早い段階から有効な攻めの形を見出せなかったことと、試合を通しての不用意なファウルの多さが結局濱岡という精度の高いプレースキッカーを持つMIO相手には致命傷となってしまったこと。この2点が大きな敗因となったのではないだろうか。

 

MIOはここまでの成績が信じられないような快勝劇。濱岡が入ったことにより攻撃の基点がしっかりと確立され、前線の選手が思い切り良く飛び出せるようになっていたように見えた。また、先述した通り濱岡にはFKという武器もあるため、この部分でもMIOの得点力向上には非常に貢献しているのだろう。攻撃陣であと気になったのはFWの岡本。大柄で足元も上手くて良い選手だなという印象があった。出来ればもう少し中でプレーする方がもっと活きる気がするのだが、それはチームの方針だから何とも言えないところではある。

 

守備に関してもCB宇野とGK桑水流を中心にしっかりと守りきった。特にGK桑水流が残り10分を切ったあたりで、セットプレーからほぼフリーで受けた相手選手のヘッドをストップしたプレーがこの日の分岐点。あれが決まっていたら残り時間と両チームの勢いを考えると逆転まであった可能性も十分に考えられた。それだけにあのプレーは本当に大きかったと考える。