2014/9/27 全国社会人サッカー選手権大会1回戦 新日鐵住金室蘭対三菱自動車水島FC

水島2-1(1-1)室蘭(@新宮やたがらすサッカー場)

 
前半は室蘭が足元への長短織り交ぜたパスからの仕掛けで攻めれば、対する水島はまず縦の早いボールを当ててシンプルに崩しにかかる。そんな中優位に試合を進めていたのは水島。早々にPKを奪い先制のチャンスを得るも、これは室蘭菅井の好守に阻まれ得点を奪えない。そうすると前半20分、水島DFの横パスがミスパスとなり、これを奪った室蘭FW佐藤央がそのまま持ち込み先制点を奪い取る。しかし水島も26分、右サイドを裏に抜けて折り返しに三原が決めて同点に追いつき1-1で前半終了。
 
後半に入ってもシンプルな縦のボールで前への圧力をかける水島が徐々に押し込んでいくがそう簡単には室蘭も崩れない。逆にそれを耐えカウンターから前の選手の技術を活かして崩しを試みる。しかし76分、室蘭DF佐藤雅がエリア内の混戦の際痛恨のハンド。このPKを水島は前半止められた丸山ではなく山下がきっちりと決めて逆転に成功。そのまま2-1で押し切り水島が勝利した。
 
試合全体を通してみれば水島が自分達のミスで奪われたリードを時間をかけて試合を支配しながら逆転したといった形。室蘭は北国のチームらしい足元でのパス回しと、実業団チームらしいシンプルな縦のボールを織り交ぜた攻めが印象に残った。また、前線の佐藤央をはじめドリブルで仕掛けられる選手がいたことで、押し込まれながらもカウンターで仕留められる怖さを最後まで持っていた。最後は力尽きたが北海道の地力が上がっていることを感じさせるチームであった。
 
水島はシンプルな縦のボールをサイドへ放り込み、そこからフィジカルの強さと運動量で圧倒し圧力をかけてきた。終わってみれば納得の逆転劇ともいえる形ではあったと思う。この辺りの力強さは流石と言える内容ではあったと感じた。