2014/9/27 全国社会人サッカー選手権大会1回戦 矢崎バレンテ対FC KOREA

コリア0-0(0-0、0-0、延前0-0)矢崎(@新宮やたがらすサッカー場)

 

矢崎は中盤の萩田を軸に早いテンポのパス回しからサイドの裏に抜けるボールで勝負する。コリアはそのテンポについていけず後手を踏みつつも最後は踏みとどまり失点を許さない。前半はそのまま0-0での折り返し。後半に入り、ようやく矢崎のテンポにも慣れてきたことと、矢崎の運動量が落ちたこともあいまって一気に試合の主導権はコリアに。フィジカルの強さを活かして前へ前へとボールを運ぶコリアに対して我慢する矢崎の構図がずっと続いていく。しかし後半も両チーム決定打に欠き0-0のまま後半も終了し、試合は延長戦へ。
 
延長戦に入っても攻めるコリア、耐える矢崎の展開は変わらず。そして最後まで試合は動かずひりひりとした攻城戦はスコアレスのままPK戦へと舞台を移す。ここで4人全員が決めたコリアに対し、矢崎はコリアGK康成宇に3本全てコースを読まれ、内2本をストップされ万事休す。最後はコリアがPK戦を制し1回戦を突破した。
 
矢崎の如何にも静岡のチームといえる正確で速いキックと的確なトラップを基軸としたテンポの速いパス回しと裏に素早く抜ける攻撃を見せれば、これに対しコリアはフィジカルの強さと組織的な切り替えの早さで押していく攻撃を見せる。曲線的な矢崎と直線的なコリア。両チームが織りなす対照的な動きは非常に興味深いものであった。
 
しかしながらこの日はコリアのフィジカルの強さが徐々に矢崎を圧倒していった。今年の春先細かく繋いでらしくない小綺麗なサッカーをしようとしていたコリアの姿はそこには無く、一昨年の全社を制した時の運動量と組織的な切り替えの早さで攻め続けた強いコリアが戻りつつあったように見られた。矢崎は前半の攻めは春先リーグで連勝した事実がフロックではないと思わせるに十分なものであったが、後半一気に失速していったのが残念であった。