2014/10/11 九州サッカーリーグ第17節 新日鐵住金大分対MSU FC

新日鐵大分5-1(1-0)MSU(@佐賀県総合運動場球技場北グラウンド)

 

この試合を勝てば優勝が決まる新日鐵大分が前半からボールを支配し主導権を握る。前線でポスト役となる清武を基点に丁寧に繋いでリズムを作ると、縦のスピードがある横山の突破からチャンスを作る。先制点は清武が右サイドの裏に抜けてからの折り返しに中央で横山が合わせたもの。対するMSUはなんとか守備陣が我慢して、縦のロングボールをトップのイファラに託し、そこからイファラの縦突破や横にずらして山下などが絡んでいく形で対抗する。しかし点を返す事は出来ず1-0で前半終了。

 

後半に入ってからも新日鐵大分のペースは続く。48分、横山のクロスにファーで待った清武がヘッドで折り返し、最後は黒木が押し込んで待望の追加点。MSUもここで切れる事無く縦のボールを走らせるがゴールは遠い。

 

そして81分、横山が河野とのワンツーでDFラインの裏を抜けて3-0とする。なんとか食い下がるMSUもCKから福田がヘッドで押し込み1点を返すが、新日鐵大分はまたもサイドから崩して最後は清武が決め4-1と突き放す。最後はATに主将安藤が優勝への祝砲ともいえる直接FKを叩き込んで試合終了。5-1で新日鐵大分が勝利し、26年ぶりのリーグ優勝を果たすと同時に、地域決勝最後の切符を手にした。

 

地力の差がはっきりと出たこの試合。新日鐵大分は押し込まれる場面は多少あったものの、全体を通して試合を支配し危なげなく勝利した。中盤から前でしっかり繋いでゲームを作るスタイルは割と九州のチームによく見られる形と思われるが、その中でも縦に速い横山をアクセントにリズムを変化させながらの攻めが構築出来る印象があった。

 

また高い位置に行ってから横幅を広く使う印象も受けた。これは縦一本で攻めるスタイルのチームでも同じような傾向が見られる気がするので、九州のチームに共通するものなのかなという気もしている。

 

MSUからすれば夏に見た海邦戦ではイファラをサイドに走らせて基点としていたのだが、それを中央において両サイドに開く形を採用してきた。この方がより効果的な攻撃になっていたとは思うが、なかなか連動して崩す形が出来なかったところとDFが80分で息切れしたところがこの結果となった要因ではないだろうか。