2014/10/25 東海サッカーリーグ第8節 長良クラブ対春日井クラブ

長良3-0(0-0)春日井(@岐阜県フットボールセンター)

 

ボールを支配するのは長良。両サイドの繋ぎから中央の前線で構える小寺にボールを預け、最後は両翼の夏原、藤盛の縦のスピードで勝負しにかかる。春日井はサイドへ縦に走る今へボールを放り込みチャンスを伺うも、DFラインを深く構えた分なかなか繋がらない。なんとか山口と船橋ボランチのところで奪ってカウンターを狙いたいところだが、中盤での繋ぎが捕まり出すと長良は早めに小寺への縦の楔を入れることでそれを回避する。そんな駆け引きの中前半45分は0-0で終了。

 

後半に入って早い時間帯に均衡を破ったのは長良。藤盛が左サイドをドリブルで抜け、ゴール前角度の無いところから見事なゴールを決める。更に長良は中央を蓮池とのワンツーで抜け出した藤盛が2点目を奪い完全に試合の流れを掴む。追いつきたい春日井だったが、追いつきたい気持ちが悪い方に出てしまう。渡辺が相手陣でファウルを犯しこの日2枚目のイエローで退場。これで10人となった春日井は完全に手詰まりに。最後は春日井GK金のクリアボールに詰めていた丹羽が身体に当て、跳ね返りを更に押さえ込んでゴールへ流し込み3-0で試合終了。

 

この1時間後、四日市が伊勢に2-0で勝利したが、得意失点差で上回った長良が2位を確定。初の東海1部昇格を決めた。そして春日井も試合終了時点では決まっていなかった東海2部残留がこの瞬間に確定した。

 

勝てば昇格がほぼ決まる長良と引き分けなら残留が確定する春日井。試合はその意識の差が出てしまったかなという印象。春日井が失点を嫌ったのかDFラインを深く取ったことで小寺へのチェックが甘くなり、小寺の前線のボールキープを許してしまった事で藤盛の縦突破の機会を数多く作らせてしまった。前半上手く中盤が潰してカウンターを見せる場面もあったが、縦のボールからの次が繋がらなかった。

 

長良からすればもう少しサイドからの細かいパスやドリブルを交えた攻めが本来の姿かなという感じはしたが、この日は早めに小寺へボールを収める方針に切り換えたのが綺麗に嵌まった。来季1部での戦いは前線でタクトを振るう小寺の出来がまず鍵を握るのかなという印象。苦しい戦いになるとは思うが、自分達が出来る事をしっかり準備し、全力で臨んで欲しい。