2014/11/8 地域リーグ決勝大会1次ラウンド FC大阪対十勝フェアスカイFC

大阪5-0(1-0)十勝(@ひたちなか市総合運動公園陸上競技場

大阪は序盤は中央にロングボールを集め、そこから細かい繋ぎで攻める。十勝は前日の大敗の影響か、5バックに加え中盤の底に入る板垣もかなり低い位置に構える布陣で我慢強く守りにかかる。しかしラインが低いこともあってか、ロングボールを受けに下がる動きをする大阪のFWに対しプレッシャーをかけきれない。そして大阪は24分、そのロングボールから塚田が頭でGKの頭上を越えるボールでゴールを奪い先制する。反撃したい十勝だが、引いて人数をかけて守る分攻めに人数をかけられない。攻撃陣の突破も大阪に余裕を持って対処され、シュートは遠目からの田中が放った1本のみに留まるなど全く攻め手が見えない状況に陥る。前半はこのまま1-0の大阪リードで折り返し。

後半に入っても大阪はリスクをかけないシンプルな攻めでじわじわと十勝を追い込んでいくと、62分に右サイドからのボールに最後は塚田が決めて2-0。更に64分十勝GK前田のミスによるOGで3-0とする。この辺りから大阪は足の止まった十勝に対し、両サイドからドリブルとショートパスで崩してからフィニッシュに向かう攻めを増やしていく。最後はそのサイドからの攻めで須ノ又が駄目押しの2点を奪い5-0で試合終了。大阪が市原行きを大きく引き寄せる勝ち点3を奪った。

大阪は中央への縦のボールとサイドからの攻めという2つの攻め手を時間帯で上手く使い分けながら試合をコントロールした。前半はリスクを侵さずリードを奪うと、後半疲れを待って襲いかかり終わってみれば5得点。守備陣もDFラインを不用意に上げることなく十勝攻撃陣を完封。前日の岩手の大勝を見ても動じることなく、得失点差を気にして無理に行くより勝ち点3を最優先にした落ち着きのある試合運びは、これまでの大阪とは少し異なる強かさを感じさせた。

十勝は前日の大敗を受けてより守備的に構えたが、その分低い位置からの繋ぎを余儀無くされた。攻めの主体がショートパスのチームに見えた十勝としては、攻めの距離の増加がそのままゴールへの手数の増加につながり、それが大阪守備陣に時間的余裕を与えてしまう。更に前線の人数不足も攻撃力低下の追い風になってしまい、攻めらしい攻めは殆ど出すことが出来なかった。守備陣も後半途中までは我慢できたが、最後は力尽きてしまった。やりたいサッカーは垣間見えた。しかし、昨日の大敗で今日攻める気持ちまで折られてしまっていた。そんな雰囲気すら見られてしまったのは残念であった。