2014/11/8 地域リーグ決勝大会1次ラウンド 浦安SC対FCガンジュ岩手

浦安2-0(1-0)岩手(@ひたちなか市総合運動公園陸上競技場

試合は立ち上がりからテンポの速い展開。岩手は前線からチェイスを仕掛け、テクニックのある佐々木を起点にショートカウンターを狙う。浦安は岩手の圧力を潜り抜け、中盤の村田、清水を経由して縦に速いパスを前線に送り込むことで決定機を作ろうとする。はっきりした両者の狙い、先にゴールに結びついたのは浦安の方だった。31分、自陣中央のカウンターから村田→田中から右サイドの坂谷に捌き、坂谷の折り返しに中央で清水が頭で合わせて先制点を奪う。追いかけたい岩手は前半ATに決定的なチャンスを得るも、浦安GK永井のビッグセーブに阻まれ同点に追い付けず1-0のまま前半を折り返す。

後半のは入りは両チームともテンポは落ちながらも展開は変わらず。しかし岩手は徐々にラインを上げ、サイドから繰り返しゴール前へクロスを浴びせかける。浦安はDF陣が足を止めずにこれを水際で食い止めると、人数の足りなくなった岩手DF陣の裏に竹中、清水らがカウンターの刃を突き付ける。すると76分、右サイドを抜けようとした浦安清水に岩手の右SB小森が危険なタックルを仕掛け一発退場。倒された清水は自力で立つことが出来ない程の怪我でそのまま交代してしまう。

10人になった岩手はなおもサイドからゴールをこじ開けようとするも、変化の無い攻撃に対し浦安DFは完全に対応して決定的な場面までには至らせない。逆にカウンターであわやの場面を何度も作り出し、最後はATにCKのこぼれ球を竹中が詰めて追加点を奪い2-0で試合終了。浦安が翌日に望みを繋ぐ勝ち点3を手にした。


浦安は結果として我慢比べに勝った試合という印象ではあった。浦安守備陣は高さや寄せの強さは十分とは言い切れなかったが、岩手のクロスに対してしっかりとニアを取って先にボールを触れるように足を止めなかった。これが完封出来た最大の要因と考える。攻撃陣はテクニックのある中盤が前線へ良いボールを供給し、前掛かりにきた岩手の裏へ常に脅威を与えることが出来たところが大きかった。また、この日は中央で張る竹中へのボールを軸にして攻めたが、サイドでの縦のボールからの展開も見せ、攻めの引き出しの多さは感じ取ることが出来た点も印象に残った。

岩手からすれば自分達のペースで試合が出来ない時にどう戦うかという課題が残った試合。特に個人技のある中盤を自由にさせたままにしてしまった中盤守備、サイドからの攻め以外に自分達からの攻め手が無い攻撃の選択肢の無さが目についたように感じた。後が無い明日は如何に自分達のペースに持ち込めるか。立ち上がり15分、前線でのチェイスが動ける時間帯で点を奪えるかが鍵になるのではと考える。