2014/11/9 地域リーグ決勝大会1次ラウンド FC大阪対FCガンジュ岩手

大阪4-2(2-0)岩手(@ひたちなか市総合運動公園陸上競技場

前半から大阪は昨日同様中央へのロングボールで攻めるが、この日は塚田のポストではなく、川西が裏を取る形を軸に攻める。岩手のDFラインは高いロングボールの距離感に不安があるのか、上手くこのボールに対処出来ず裏を取られる場面が目立つ。そして10分にあっさりとCKから岩本が押し込み先制点を奪う。岩手は前からの守備が上手く機能せず、DFも大阪攻撃陣のボールキープを潰せないとあってはなかなか突破口が見出せない。大阪は四ヶ浦のPKが岩手の高宮に止められる場面もあったが、40分に中央須ノ又から縦のスルーパスを受けた四ヶ浦のゴールで2-0と突き放し前半を折り返す。

後半入ってすぐの時間帯、一瞬大阪の出足が緩む。これを岩手は見逃さず54分右サイド山本のセンタリングに姜が合わせて1点差へ。しかし、ここで一気に同点を狙いに行った岩手は前掛かりになったことでDFの人数のバランスが崩れる。そこへ大阪のカウンターが決まり、最後は右サイドからのボールに四ヶ浦が詰めて再び2点差に。更に76分、右サイドをドリブルで抜けた四ヶ浦を長谷部がユニフォームを掴んで引き倒し一発退場とPK献上。今度は塚田がきっちり決めて4-1に。後が無い岩手はリスク覚悟で攻めたがCKから李のゴールで1点を返すのがやっと。結局4-2大阪が勝利し、3連勝で決勝ラウンド進出を決めた。

全体を通して個のマッチアップで常に優位を築いた大阪が順当に勝った試合。前線を構成する川西、四ヶ浦、須ノ又、塚田の4枚を誰一人として止められることなく、少ない人数でも決定機を作り出すことが出来た。これなら守備陣もリスクを侵すことなくサイドの深い部分にあるスペースを埋められる。決勝ラウンドに向けての課題としては、今日2失点された時間帯のように余裕が集中力の欠如に繋がる時間帯が出来たこと。次は本当にやり直しの効かない場所だけに、もう一度これまでの教訓になった敗戦を思い出し気を引き締めて臨んで欲しい。

岩手は個で勝負するチームが個で負けてしまってはどうしようもない。前からの守備は交わされ、攻撃も時折ミドルを見せるなどの工夫は昨日より見られたが、結局佐々木頼りで彼によって活きる選手が出てこなかった。この点については中野の欠場が痛かったようにも感じられた。これをリーグのレベルの差と言ってしまえば簡単かもしれない。ただ、東社や全社といった全国で戦うチームの水準を知る機会を、望む望まざるに関わらず悉く無駄にしてきたことも事実。そう考えると、始まる前から勝負はある程度ついていたのかもしれない。