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2014/11/24 地域リーグ決勝大会決勝ラウンド FC大阪対クラブ・ドラゴンズ

大阪2-1(1-1)クラドラ(@ゼットエーオリプリスタジアム

 
大阪は90分で引き分け以上なら2位以内を確保出来る。逆にクラドラが90分で勝てばクラドラに2位以内が確定する状況でのスタートとなったこの試合、序盤はショートパスのクラドラ、中央縦からの大阪とそれぞれのスタイルでの攻め合いとなる。先制点は大阪。14分に右CKのクリアを拾った高橋がもう一度右からファーへ放り込むと、岩本のシュートはGK西岡が一度は弾いたものの、最後は岩本が再度押し込む。リードされたクラドラも19分、中央で大阪DFのプレッシャーが緩んだ隙を見逃さず、西槙が豪快なミドルを叩き込んですぐさま同点に追い付き、前半は1-1で終了。
 
後半大阪は四ヶ浦に代えエリックを投入。エリックのポストから須ノ又、川西の飛び込みを狙う。対するクラドラは引き続き細かく速いパス回しで大阪DFの隙を狙う。両チームともはっきりした狙いがあったが、それが狙い通りになったのは大阪の方だった。76分、中央やや左を川西が抜け出し、奥深くからの折り返しにエリア内へ駆け込んできた須ノ又が押し込みリードを奪う。これで大阪はまず水谷を投入しDFの枚数を増やし、最後は前線への追い込み役として近藤を投入してきっちりクラドラの反撃を封じ試合終了。大阪が2-1で勝利し2位以内を確保した。
 
双方のしっかりしたスタイルがぶつかり合ったゲーム。勝敗を分けたのはチームとしての崩しの意識の差だったのではと考える。クラドラの個人の技術や判断力は非常に素晴らしかった。彼らが見せる一瞬の攻めのスピードは、このカテゴリの感覚を超えていたと思う。しかし、それがチームとしてどう戦い、どう相手を崩すのかには決して至ることは無かった。これだけの状況で集中しきった相手に決定打を打ち込むのは、単発の崩しでは十分とは言い切れなかった。
 
ただ、それは決して悪いことではない。今大会色々な人との話の中で気付かされたこのチームの意義、将来を嘱望される若い選手達が磨かれる場であり、互いの競争の場でもあるということ照らし合わせれば、それは納得のいく戦い方なのだと思うのだ。全社から今日まで11試合、クラドラの選手達は普通の大学サッカーでは絶対に得られない経験をしたはず。恐らく来年彼らはこのチームで戦うわけでは無いと思うが、後輩への3位という置き土産とこの経験を持って胸を張って帰って欲しいと思う。
 
大阪の決勝点となった2点目は裏に抜けた川西がDFを2人引きつけて空いた逆側のスペースに須ノ又が走り込むという大阪の真骨頂というべき形だったのだが、大阪はそこに至るまで前線の4人を中心に手を替え品を替えクラドラDFの綻びを作ろうと仕掛けてきた。あのゴールはその意識が最後にやっと実を結んだ形だった。しかも決めたのがここまで大阪の攻撃のリズムを作り続けながら決勝ラウンドでゴールは無かった須ノ又。まさに全員で勝ち取ったゴールであった。
 
振り返るとこの決勝ラウンド、前線の4人(川西、塚田、四ヶ浦、須ノ又)に主将の岩本と取るべき人が全員万遍なく点を取っていた。勿論、勝負に徹する為にボランチサイドバックの攻めは自重気味になり、攻撃の厚みとしては不十分な所もあったかもしれない。それでも前線4人はどこからでも躊躇う事無くドリブルを仕掛けゴールを狙い、でもゴール前で持ちすぎて打てずに周囲をやきもきさせる、如何にも関西のサッカーと言える攻めは関西リーグを主戦場とする者として本当に楽しかったし嬉しかった。
 
そして最後の最後は割らせない守備、1戦目噛み合わなかった御給をすぱっと諦め、最後の逃げ切りのカードとして近藤を使う決断をした采配も含め、2位という結果すら報われなかったのではと思えるくらいのサッカーを見る事が出来た。来年は恐らくJFLへと舞台を移す事になる。上に上がっても、このサッカーを見失わずに全力で戦って欲しい。そう感じさせてくれた試合だった。