2015/7/12 関西サッカーリーグ第12節 ディアブロッサ奈良対高砂ミネイロFC

D奈良2-0(1-0)高砂(@新庄第一健民グラウンド)

 

立っているだけで倒れそうな暑さの中始まった試合は、開始早々右サイド斜め45度くらいの位置からD奈良細川堅が放ったミドルが高砂DFに当たって少しコースを変えながらゴールに吸い込まれD奈良の先制という形でいきなり動く。ここから高砂は前線で指揮を執る吉田を軸に繋ぎながら外を使って攻める。対するD奈良は先制したものの前線に送るボールがなかなか収まらず凌ぐ展開。それでもスコアは動かず1-0とD奈良リードで折り返し。

 

後半に入ってD奈良は中盤で奪って早いカウンターを目指すが、惜しくもゴールには結びつかない。そして徐々に高砂はラインを上げ、柏木など攻めの駒を替えながら厚みを増してD奈良のゴール前に迫ってくる。D奈良は石原、細川雄のCB陣を中心に我慢を続けて迎えたロスタイム。高砂は続けざまにCKを奪い最後の攻勢に出る。しかし、これを凌がれ前線で待つ細川堅にボールが渡ると、高砂DFは全員相手陣にいたためオフサイドは無し。そして、高砂GKが中途半端な位置まで上がっていたのを見逃さず冷静にボールをゴールに蹴り込み決定的な2点目を奪ったところで試合終了。関西残留を賭けた直接対決はD奈良がホーム新庄で貴重な勝ち点3を奪い取った。

 

高砂は繋いで外からという形と吉田の個人技を活かした突破と攻め手はあったが最後の場面であと一歩届かなかった。あと気になったのは、後半に入って縦に入れたボールに対してFWが相手DFに競りかける場面が時折見られなかったこと。ここで圧力をかけきれなかったことが、D奈良のCB陣が最後の最後で踏ん張れた一つの要因になったのではと考える。

 

D奈良としてはこの日は椿本が累積で出場停止ということもあり、前で繋ぐことがなかなか出来なかったが、シンプルに縦に繋ぎ効率良く点を奪ってDF陣を中心に全員で良く我慢した。勝利という結果だけが欲しいという状況下において、それを全員で追求して戦い抜き、課せられた課題を完遂した点はこの試合においては最高の結果と言えよう。しかし今思えば前期とは逆の試合内容、そしてスコアも高砂の2-0勝利からD奈良の2-0勝利となったのは面白いものである。