2014/7/20 東日本社会人サッカー大会5・6位決定戦 FC岐阜SECOND対群馬県選抜

岐阜S2-0(1-0)群馬選抜(@名古屋港サッカー場)

 

試合は開始早々中央やや右サイド遠目から礒辺が豪快にミドルを叩き込み岐阜Sが先制。その後もサイドからの攻めを中心に岐阜Sが優位に試合を進める。群馬選抜はシンプルに縦にボールを送り前線が手数をかけずに攻めようと試み、何度かチャンスを得るが得点までは至らない。

 

後半に入っても試合は岐阜Sペース。サイドで基点を作りサイドバックが押し上げ連動して崩す形がしっかりと作られ何度も群馬選抜守備陣を切り裂いていく。後半途中左サイドバックの塚本がイエロー2枚で退場となるもその優位は変わらず。人数の差を感じさせない攻めを続けた岐阜S、左サイドのアーリークロスファーサイドにフリーで残っていた岩本が受け、そのまま持ち込み追加点。そのまま危なげなく試合を終えた岐阜Sが5位でこの大会を終えた。

 

群馬選抜はtonan前橋tonan前橋サテライトを中心に県リーグの選手なども入った混成チーム。混成チームということもあって、なかなか選手間の連携が上手くいかない部分もあり、それが特に守備陣のカバーリングの遅さに出てしまった事が大きかったと思う。前線は高さのある選手がシンプルに攻める形は迫力はあったが、岐阜Sの組織的な守備を崩しきるまでには至らなかった。その点でも攻めに工夫を欠いた印象は否めなかった。

 

岐阜Sは試合後サポーターの方が今年一番の出来と言っておられたが、まさにそう言うのも理解出来る試合内容であった。サイドで崩してから勝負というスタイルは去年と同様。しかし、昨年は比嘉、柳澤といった縦に強いサイドアタッカーの崩しで勝負していたのに対し、今年はサイドバックの攻め上がりを利して複数人で崩す形でサイドの優位を築いていた。特にこの日は群馬選抜の守備の連携が不十分だった事もあったが、ボールホルダーが上手く相手DFを引きつけスペースを作り出す動きが素晴らしく、このスペースに選手が入り込んで決定的な場面を作ることが何度も見られた。

 

また、途中左SBが退場しても代わりに左SB入った選手が同じように攻め上がりを見せられた事も大きかった。チームとして戦術が浸透してきた証であろう。一つ気になった点を挙げるとすれば、守備陣が人数に余裕がある時でも直線的に突っかけられた時中途半端な守備で危うい場面を作っていたところだろうか。このようなプレーに対する迷いが無くなってくると、昨年のような力強いチームになっていくのではないかと感じた。基盤となるスタイルは変わらないものの、選手の特徴に合わせて細かいところは修正していくチーム作りというのは、選手の入れ替わりが前提となるこのチームならでは。その浮上のきっかけを掴みかけた事は、今後のリーグ戦と国体へ向け勝利という結果以上に大きかったのではないかと思う。