2014/10/25 JFLセカンドステージ第11節 FCマルヤス岡崎対鹿児島ユナイテッドFC

鹿児島5-1(1-0)マルヤス(@名古屋港サッカー場)

 

前半はほぼ互角の展開。鹿児島が前掛かりに仕掛け、左SB田上の積極的なオーバーラップを活かしたサイドからの攻めを見せる。対するマルヤスは前線に張る築館への縦のボールを軸に攻めるいつもの形。そこからマルヤスはボランチの熊澤を中心に鹿児島の中盤を潰す事に成功。鹿児島の攻めが縦長になりやや停滞を見せ始める。しかし37分、マルヤスの不用意なファウルから得たFKを井上が直接叩き込み鹿児島が先制点を奪う事に成功。このまま1-0で前半を折り返す。

 

後半入ってすぐの50分、鹿児島は中央立てを抜け出した谷口が追加点を奪い2-0に突き放す。マルヤスも返す刀でカウンターの右サイドからの斜めのボールを中央の選手がスルーしたところに、DFラインから走り込んできた福ヶ迫がフリーで受けそのまま持ち込み1点差に詰める。前半中盤を潰され、さらに縦に長い攻めもカウンターの餌食となった鹿児島はこれで攻め手を一時的に失い完全に防戦モードに突入。ここで追いつきたかったマルヤスだったが、築館が交代で下がり、更に福ヶ迫の怪我による予定外の離脱に攻め手の交代が後手に回ったこともありなかなか得点に繋がらない。

 

そして85分、後手に回った時間を上手く凌いだ鹿児島は、マルヤスのクリアボールを井上がそのまま押し込み突き放す事に成功。これでマルヤスの選手達の気持ちは完全に切れた。そこから立て続けに2失点を奪われ、終わってみれば5-1で鹿児島の大勝という結果となった。

 

正直85分まではどちらに天秤が傾いてもおかしくない試合。マルヤスからすれば福ヶ迫の離脱でプランが狂ったとはいえ、自分達に流れが来ている時に攻撃的なカードを切る勇気が欲しかった。築館がどうしても時間限定の使い方にならざるを得ないのであれば、尚更ビハインドの場面での勝負手は積極的に打って欲しいと思う。言い方は悪いが降格の無いリーグでこのような消極的な手に終始する姿に自分は意味を見出せないのだ。

 

鹿児島は点差ほどの差は無かったが取れる時に点を取れる力と、ウイークポイントに見えたCBのラインコントロールの甘さを上手く露呈させずに乗り切ったところが勝因。サッカー自体はFCよりはヴォルカに近い、九州のチームらしい前線での幅の広さと細かい繋ぎで勝負するスタイル。全国リーグに上がってもらしさを失っていなかったところは好印象であった。