2015/4/29 JFLセカンドステージ第9節 FCマルヤス岡崎対MIOびわこ滋賀

マルヤス1-1(0-1)MIO(@パロマ瑞穂陸上競技場

 

立ち上がりからお互いに攻め合うもMIOの方が優位に試合を進める。ボールを奪ってからの素早い切り替えに渡邊や松本といった前線の選手が積極的に裏を狙い、そこに低く速いスルーパスを送り込み決定的なチャンスを何度も作り出す。この前半だけで何点か入っていてもおかしくなかったのだが、MIOのシュートは枠を捉えない。このまま前半終わるのかと思われた前半ロスタイム、MIOは右サイド鈴木のクロスに村上がヘッドで合わせる。このシュートはポストに当たるも、その跳ね返りを詰めていた柳澤が押し込み1-0とリードを奪い前半を終える。


良い時間に点を奪いMIOとしては気が楽になったかと思われた後半早々、マルヤスはセットプレーから福ヶ迫がヘッドで押し込みあっさり同点に追いつく。それでもMIOは引き続きマルヤスの裏を通してゴールに迫る。しかし徐々に中盤のフィルターが機能しなくなってくると、スルーパスの出しどころが下がってしまい、上手く攻撃が通らなくなってくる。前線を変えて前の運動量を上げてもカウンターの起点になる中盤守備が機能しなければどうにもならない。


ここからマルヤスは佐野を起点にゴール前に人数をかけてMIO守備陣の綻びを突こうとする。完全に形勢は逆転したが、こちらもゴールという結果には繋がらない。そのまま1-1でタイムアップ。早くも残留を意識せざるを得ない位置にいる両チームの戦いは痛み分けという結果に終わった。


両チームとも恐らく勝てた試合と思ったのではないだろうか。MIOからすれば前半あと2点は取れた場面はあったし、実際それを決めていれば大量得点も視野に入ったと思う。しかし奪ってからの切り替えの早さと、前線が縦に斜めにDFラインを切り裂いていく攻撃は見応えが非常にあった。去年まではともすれば片桐や濱岡といった起点を必要としていたチームだったが、今年はどこからボールでも縦にボールが入るからその分反転した時のテンポが上がっているのではと感じる。課題は経過でも書いたがカウンターの起点をいかに高いラインで保てるか。そこがクリアできればより面白いサッカーが見られそうな気がする。


マルヤスは相手のミスに助けられた形とはいえ、前半我慢して後半勝負のゲームプランは上手く行った。欲を言えばゴールが欲しかったが、築舘、日下を欠く現状では致し方ない部分もあろう。佐野も開幕と比べるとチームの攻撃の流れに乗ってきた印象がある。今は少しずつでも勝ち点を積んでいくこと。それが出来たことがまずは収穫といえる試合ではあった。