2015/12/19 The KSL Cup 決勝 関大FC2008対AS. Laranja Kyoto

関大2-1(0-0)ラランジャ(@キンチョウスタジアム

前半はコイントスに勝って風上を選んだ関大が押しラランジャが耐える流れ。関大は両サイドの主導権を奪い左右からボールを入れてチャンスを狙う。更にラランジャは早い時間帯に相手FWと交錯したGK辰巳が足を痛めて交代する緊急事態。それでも交代出場のベテラン佐々木を中心に守備陣がしっかりと耐えて前半は0-0で終了。

後半に入ってラランジャも本来の細かいパスでずらして前に迫るプレーが出てきて反撃する。更に72分にテクニックのある美里を投入しリズムを変えにいく。一方関大は前線の選手を替えて運動量を切らさないように進めていくと、この辺りから右サイドの柴田が良いクロスを何本か見せて良い場面を作る。そして77分、柴田が中に入ってミドルを打って得たコーナーキックから池端が決めて遂に均衡を破る。ラランジャも1分後、諦めずに前から仕掛け奪ったボールを中尾、美里と繋いで最後は松本が押し込み同点に。しかし関大は更に1点目と同じ左からのコーナーキックオウンゴールを誘い再び引き離す。ラランジャは中尾を前線に上げ最後のパワープレーに出るも関大が凌ぎ切りタイムアップ。関大が2-1でThe KSL Cup初優勝を果たした。

ラランジャとすればプランとしてはほぼ上手く行っていたと思われる。それだけに美里を入れて勝負に出た直後の失点は痛かった。流れの中で何度攻め込まれても集中出来ていただけに逆にセットプレーで一瞬緩んだ部分があったのかもしれない。また、佐々木自体の技術というよりもセットプレーの守備の約束事が辰巳の時と比べてはっきり出来ていたかどうかは疑問が残っただけに、あのアクシデントは仕方ないとはいえ悔やまれる所だろう。

関大の勝因として挙げたいのは両側で主導権を握っていたサイドにおいて、柴田という良いボールを出せる選手のいる右に攻めを集中させた事。結果として得点はいずれもコーナーからだったが、右サイドからいつでも決定機を作れる状態に持ち込んだことで徐々に楽に戦えた部分はあったと思われる。シーズンこそ5位に終わったが良い形で一年を締めくくれたと言えよう。