2015/5/9 関西サッカーリーグ第4節 ディアブロッサ奈良対アイン食品㈱サッカー部

D奈良0-1(0-1)アイン(@五條上野公園グラウンド)

 

お互い手の内は知り尽くしている対戦。アインは中央で構える吉川が不在の分シンプルな裏狙いで縦のボールを入れようとするが、D奈良はその出所を藤尾、岸本のボランチ陣を中心に抑えつつ、出てきたボールはDFラインが跳ね返していく。一方アインもD奈良の細かいパス交換を読み抜け出すチャンスを与えない。膠着した状況の中、先制点はカウンターからアインが奪う。37分、D奈良のミスから奪ったカウンターに反応した嶋田が一瞬切り替えが遅れたD奈良守備陣のど真ん中を抜け1対1を冷静に決める。

 

1-0アインリードで迎えた後半も凌ぎ合いは続くが運動量で徐々に先手を取れるようになったD奈良に流れは傾く。アインも吉川を投入し縦の圧力を強化するが状況は劇的に良化しない。とはいえリードしているのはアイン。D奈良の攻めをCBが凌ぎきり1-0で押さえ込むことに成功。アインが数少ないチャンスを活かして逃げ切った。

 

アインは昨年同様縦へのボールを積み重ねる攻め。ただ去年は柱となる吉川がいた分、彼をシンプルに使うか、囮として他の選手を使うかという2択の攻めが出来たのだが、まだ彼のコンディションが上がらず不在となったことで、かなり読まれやすい攻めになっていた感じがした。それだけに勝利という結果は大きかったと思う。昇格を見越した場合復帰の嶋田のスピードとFKの精度は脅威だが、それ以上に吉川の復調が鍵を握るとは思う。

 

D奈良は後半の出来の良さを考えればせめて引き分けに持って行きたかったのは事実。サイドからの細かい攻めは出来ていたが、同じサイドからでもシンプルに入れる場面との使い分けが出来れば的を絞らせないという点ではより有効に働くのではという思いはあった。特に鬼岩の怪我でチャンスの回ってきた左SB吉田大はキックの精度が良いだけにそこを上手く使えると面白いと感じた。繰り返すが後半の出来はかなり良かった。このサッカーを続けていけばきっかけ一つで変わる予感はある。そのきっかけをどうやって掴むかだ。