2015/10/19 全国社会人サッカー選手権大会準々決勝 アルテリーヴォ和歌山対FC刈谷

和歌山1-0(0-0)刈谷(@盛岡南公園球技場B)
 
両チームともサイドに縦のボールを入れ攻撃の基点を作る。そこから刈谷は早めに中に入れ、中央で張る中野に合わせる形。一方和歌山は細川や芝崎が繋いで中に入り込もうとする。探り合いのような状況のまま時間が過ぎて行く。前半はそのまま0-0での折り返し。
 
後半に入っても膠着した状況は続くも徐々に守備陣に疲れが見え始めると試合が動き始める。刈谷も和歌山もゴール前決定的な場面でボールがポストを叩くなど惜しい場面が増えてくる。そしてここで試合を決めたのは今大会絶好調の和歌山MF白方。ボールを受けた瞬間のトラップで刈谷DFを抜き去りチャンスに繋げていく。そして78分、相手ボールを奪った高瀬からの縦のボールを受けた白方が同じ形でDFを抜き去り、横にスライドしながらのドリブルでコースを開けてから振り抜いたシュートはゴールネットを揺らしこれが決勝点。和歌山が土壇場の決勝ゴールで勝利し、準決勝に駒を進めた。
 
刈谷は今年初めて見たのだが、昨年に比べ前線の破壊力が増している分シンプルに外の縦を入れてから中に折り返して攻める形だけでも十分に得点の可能性は見えた気がする。ただ、全国に出た時にそれだけで本当に昇格まで突き抜けられるかというとまだ疑問符が残るのも事実。その点をどう改善するかが地決での鍵を握るだろう。守備陣は最後足が止まってしまい和歌山の突破に対応しきれなかったのは致し方ないが、それまでは安定していた印象。あとはチーム全体として3連戦を経験してから地域決勝に向かうことが出来たという事実が何よりの収穫だろう。
 
和歌山は我慢比べになっても焦ることなくしっかりと守り切れたことは大きかった。攻めの方も前線の切れ味はだいぶ連戦で落ちていた感はあるが、前半は細川を軸とした右サイド、後半は白方を軸とした左サイドと手を変えて攻めが出来たことが最後の得点に結びついた要因ではないだろうか。これであと2日どうなっても試合が出来ることは確定した。この2日で何を積み上げて地決に向かえるか。まだ戦いは終わっていない。