2014/9/7 関西サッカーリーグ第12節 ディアブロッサ奈良対アイン食品株式会社サッカー部

D奈良1-0(0-0)アイン(@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場

 

中央から縦に仕掛けるアインに対し、ラインコントロールしながら凌ぎカウンターを仕掛けるD奈良という試合展開。アインは中央に構える吉川にボールを集め点を奪いにかかるが、中室を中心とするD奈良守備陣がマークを外さず自由に仕事をさせない。対するD奈良もFW山本への縦のボールから外へ開いて勝負をかけるもアインの中盤に潰されなかなか前へボールを運べない。

 

このまま前半終了かと思われたロスタイム、カウンターの撃ち合いからボールが中盤の細川堅に渡ると右サイドバックの高橋が前方のスペースへ猛然とオーバーラップを仕掛ける。そこをケアしようとアインDF陣が左に重心を傾けた瞬間、細川堅が蹴ったボールは前方左サイドへ。完全にアインの裏をかいて生まれたスペースに飛び込んできた岸本が上手くこのボールをトラップし冷静にゴールへ流し込み先制点。1-0で折り返すことにD奈良が成功する。

 

後半もシンプルに縦に仕掛けるアインの攻めを集中して受け止めるD奈良。この日はボランチから最終ラインにかけて非常に出足良くボールを押さえ、最後まで楽な体制でアイン攻撃陣がボールを持たせることを許さなかった。そして単にクリアに逃げるだけではなくチャンスがあれば得意の細かい足元の攻めを活かしてアインのゴールを脅かす。そして後半45分も0で押さえきったD奈良が1-0で逃げ切った。

 

アインは中央から縦に入れて圧力をかけて優位に試合を進めようとしたが、D奈良の守備陣の粘り強い守備に対し根負けした印象。いつもなら吉川を囮に筑後などが飛び出す攻めも見られたのだが、この日はそういった攻めも少なく単調な攻撃に終始してしまった点も敗因の一つでは無いかと感じた。

 

対するD奈良は今年のベストゲームと言っても過言では無いくらいの素晴らしい出来。特に守備陣の集中力は素晴らしくアインの攻撃に最後まで付いていき仕事をさせなかった。攻撃陣についても、FWの山本や布施が前である程度基点を作れたことで単なる防戦一方の展開にならなかったことも大きかった。決勝点となった細川堅から岸本へのパスは正直自分も騙された会心の一発。お互い手の内は知り尽くしている両チームの戦いだからこそ、あのパスが効果的だったとも言えるのかもしれない。