2015/9/13 関西サッカーリーグ第13節 ディアブロッサ奈良対ルネス学園甲賀サッカークラブ

D奈良1-2(0-0)ルネス(@水口スポーツの森陸上競技場

 

前半ルネスは縦にボールを早く入れてD奈良守備陣の裏を狙いに行く。これに対しD奈良はボランチの藤尾、細川雄を中心に出足良くチェックを仕掛け、縦のボールの出し所を下げさせる。これでルネスはロングボールの精度が落ち、思うように前線に効果的なボールを供給できない。一方のD奈良は奪ってから外に開いて繋ぎチャンスを作るが、フィニッシュに精度を欠きゴールまでは至らない。そのまま0-0で前半は終了。

 

後半に入りややルネスは中盤でボールを持ってタメを作ってから縦に入れる形に修正。これに対してややD奈良の中盤が受け身になって下がり始めた54分、ルネス三﨑がエリア外正面で前を向くとミドルを豪快に叩き込んで先制点を奪う。勝ち点3が欲しいルネスはなおも追加点を奪おうと前掛かりに来るが、そのカウンターをD奈良も虎視眈々と狙う。そして82分、中央で数的優位を得たルネスは酒井が中央から決めて2-0とする。

 

しかし残留圏内にとどまるためにも勝ち点が必要なD奈良は最後まで諦めない。アディショナルタイムに得たFKのチャンスに最後は藤尾が押し込み1点差に。更にルネスGK山口が一度離したボールを再度掴む反則でエリア内での間接FKを得る。しかしこれを最後はD奈良石原が枠を捉えられずここで試合終了。最後まで縺れた試合はルネスが2-1で辛くも逃げ切り昇格争いに踏みとどまった。

 

ルネスは勝ちが欲しい事もあってかシンプルに縦に行く場面が多く見られた。ただ元々細かいパスの方に比重がかかっているルネスだけに、ロングボールに頼ると途端に精度が落ちてしまうところはあったと思われる。それでも後半多少修正してパスの出し手である三﨑や上松の位置を高く持たせることが出来たのが最終的には2本のゴールにつながったと言えるだろう。

 

D奈良とすれば互角以上の展開であった前半にゴールが欲しかったのが本音だろう。特に両サイドの攻防は試合全体を通して優位を築いていただけに最後の詰めを欠いたのが痛かった。守備陣も中盤からルネス攻撃陣に前を向かせない形を作れていたが、そこが緩んだ僅かな時間帯に上手く決められてしまった。それでもなんとか次節自力残留の目が残ったことは最後まで諦めなかったチームに対するささやかなご褒美だったのかもしれない。